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「そうね。我が愚甥涼恭はいないわね」
──叶の答えは涼恭を倒すことだもんね……。
あの旅行中にあった戦闘を思い出しながら飛鳥は思う。視線は樟葉から外さない。
「そうだよね。うん。──ならさ、退いてよ叔母さん」
次にそう言い放って叶は樟葉へ向けて跳んだ。腰から一対の蒼剣を抜き、樟葉目がけ振るう。
樟葉は軽く左足を引き、何もない空間から抜き身の蒼い剣を引き抜き、振りぬいた。
真正面から三本の蒼剣が衝突した。
「随分と偉く口を聞くようになったものね」
「知らないよ、そんなこと」
互いに弾き合い、十メートルほど間を開けて着地した。
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