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群がる黒ローブの向こう側に叶達の姿を見ながら、樟葉は自身の上の方で、氷翼で宙に浮く仮面の男に問い掛ける。
「ねえ、玩具?玩具もあれに混ざりたい?」
「……」
樟葉の問い掛けに仮面の男は答えず、ただじっと叶達の戦いを凝視していた。
しかし、突然に氷の翼が砕け散り、ゆっくりと仮面の男は床に着地した。
「まず傷付くことがないだろうと高を括っていたら、微かにだけど、私に傷を付けれる程度には強いわよ、あの子達。
玩具には玩具らしく、道化として踊り狂ってもらうわよ。
──行きなさい」
言葉をキーに仮面の男は紫電を纏い、黒ローブの集団に飛び込んだ。
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