最終決戦・追

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「私の『アカシック・ゼロ』での切断範囲は全方向よ?」 魔力で持ち上がった鎖に気を向けた瞬間、 「私の『選別の右手』の効果範囲は右手で触れたもの全てよ」 飛鳥は速度を上げ、素早く前進。前方の空間を握り、何かを千切り取った。 それは『選別の右手』の淡い紫の光に呑み込まれていき、飛鳥はぐしゃりと握り潰した。 「私の右手はありとあらゆる事象に触れ、干渉出来る。例外はこの“能力─ミギテ─”と対になる“能力─ヒダリテ─”だけよ」 「飛鳥ちゃんがあまりにも弱くて、すっかり忘れてたわ」 にんまりと笑う樟葉の周囲は魔力で歪んでいた。
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