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「飛鳥が……消えた?」
「魔力で作り出した異空間に閉じ込めただけだ。仕組みに気付けば出られるだろう。仕組みに気付けばの話だがな」
『常闇の氷城』を打ち破った叶が剣を止め、涼恭姿に視線を向ける。
「あの女がどの程度かは知れている。到底『幻影の呪縛』から抜けれるとは思わんがな」
氷刀を振るう。叶は蒼剣でそれを受け止める。互いに武器は一対となる二振りの剣と刀。お互いに弾き合い、距離を取った。
「見掛けは兄さんでも、やっぱり全くの別物だ。なら──」
蒼い瞳が煌めく。
「容赦はいらないね」
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