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まあ、元から兄さんに容赦なんかしないけど、と付け足して叶は数ステップ床を踏み締める。
次の瞬間、瞬動で駆け出した。
蒼剣が振るわれ、氷刀とぶつかり合う。
「兄さんは君の中?」
「正確には封印されている」
「そんなこと、大差ないよっ」
右足で地面を強く蹴り、身体を宙に浮かせ、身体を捻る。身体を回転させながら、空中で叶は蒼剣を振る。
涼恭姿は右足を退き、姿勢を低くして叶を迎撃する。
蒼い光を纏う鉄と強固な氷が打ち付け合う。
「『アカシック・ゼロ』」
叶の姿がその場から完全に消え失せた。
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