最終決戦・追

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死がないからこそ、体(テイ)のいい動力源とされている。 私は『魔王』と呼ばれる存在を動かすための動力源。『魔王』が動けるようになれば、私は解放されるだろうが、その時は私から奪われた力で『魔王』はきっと涼恭や飛鳥ちゃんを襲う。 そうなれば、もう私は── 「……あ、っ"ぁ……くっ、あぁ──」 『魔王』がさらに吸い上げる力を上げた。意識が飛びそうになる。 こんな状態だけど、『魔王』に半ば取り込まれていたおかげでわかったことがある。 この『魔王』は、涼恭を倒すべき相手以外として知っている。 何か大切な、そんな感情が中に埋もれていた。
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