最終決戦・追

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「もうこんなことしてる意味もないし、私の目的も実は終了してる。なら私は、あとは傍観してるだけ♪」 アロンダイドが空間の歪みに消える。翼が大きく羽ばたき、アリスの身体は空中へと舞い上がった。 その手には精巧に作り込まれた木箱。側面に付けられた金具の捻穴を見るに、それはオルゴールのようだ。だが、その捻穴にゼンマイはない。 ただ、アリスはそれを右手のひらの上へ乗せていた。 「私はどっちが勝とうが、正直興味ないから。お好きに殺り合っちゃって。退屈な天使生活を彩ってよ」 ね?とアリスは笑いながら、柱の天井付近の出っ張りに腰掛けた。
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