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「残念、ながら、元より、敵……だ」
涼恭姿はふらふらとよろめき、仰向けに倒れる。
「おっと」
メギドが涼恭姿が倒れるのを後方から抱き留めた。
メギドのその行動に皆は確信する。
「そ……う。愚甥、だった、わけ、ね」
「つい、先程……から、だ……がな」
それは涼恭姿……否、涼恭本人だった。髪から白さが抜け、吸い込まれるような完全な漆黒へ。苦しそうに揺らぐ双眸も右は銀に、左は金に染まった。
「お前の玩具、返す」
涼恭の身体がブレていく。ブレは次第に大きくなり、吐き出されるように何かが樟葉のほうへ飛ばされた。
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