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どこか無機質な感覚を与える一面コンクリートの立方体の空間。その中に二つの人影が。
「……行くよ」
「構わん。いつでも来い」
片方は蒼い双剣と同じく蒼い大剣を“同時に”構えた朝城叶。その両目は蒼と黒の入り混じった煌めきを放っている。
叶は両手に蒼剣を構え、叶の横で大剣が浮いている。ふわふわとではなく、固定されているかのように浮いている。
そしてもう一人は、艶やかな朱色の着物を着た地堂紗耶香。四大貴族『天堂』の後家『後家天堂』の隠し名を持つ『地堂』の次期当主である。
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