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「俺は正直、涼恭のために未来を選ぶなんて出来ない。絶対にな」
一度、ふぅ、と息を吐き、次は大きく深呼吸。そして、言葉を紡ぐ。
「俺さ、高校入ってすぐの頃、涼恭に悪口言っちまったんだ。それも涼恭が一番嫌ってそうなヤツを」
「ついでに何と?」
「叶の劣化品が」
「それは……」
ノリで聞いた霞弥だが、内容は真に涼恭が嫌っていたもの。叶と比べたものだった。霞弥は言葉を失う。
「俺、謝りたいんだよ、涼恭に。俺も言われたら嫌だしさ。そうでもしねぇと俺の気が収まらねぇ。
だから、これは俺のために選ぶ未来だ。誰にもとやかく言わせねぇっ!」
全員の意見が一致した。
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