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「おお、それは聞いたことがあるぞ」
「それがいつも深矢がゲームで使ってる名だよ」
「?」
まずゲームセンターに行ったことのない紗耶香だが、とりあえず深矢もそういう分野では輝けるということはよくわかった。
──人間には最低一つは凄いところがあるということだな。うむ。
「そんなヤツにならやられちまうのも仕方ねぇな。こっちに運がなかったってぇことか」
「だね。じゃあ、おじさん三回二百円コースで」
「毎度ありぃ」
渡された玩具の銃にゴム弾を詰め、叶はそれを構える。
ゴム弾入りの銃が黒いこともあり、紗耶香には少しだが叶と涼恭が被って見えた。
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