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オルゴールはすでに響かない。
だが、俺の出来ることは済ませた。あとはあいつ次第。
こんな汚れ役を負わせるのは心が痛むが、もうそんなことを言ってられる余裕はない。
あとは俺がいつまで保つか。
『ドウヤッタカハ知ランガ、ソンナトコロニイタノカ』
脳髄を揺らすような頭痛と共に聞きたくもない嫌な声が響いた。
『マア、良イ。コレモ何カノ運ダロウ。
──アル意味好都合ダ。ソノ身、明ケ渡シテモラウゾ』
「っ──く……ぐ……ぅ……」
身体が侵食されていく。全てが呑まれていく。
──もう、俺は残っていない。
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