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人にしてはおかしなノイズ掛かった不気味な声。そんな声を響かせつつ、それは降りてきた。
灰色の髪に黒いボロボロのマントを纏う男がいた。そのマントの下は黒の長袖の服に黒のズボンと至って普通の格好。
ただし、顔は右目の部分のみ穴の開いた簡素な白い仮面を付けていて、誰かは判別出来ない。
仮面を付け、まさしく一騎当千の力を振るい戦う人物を叶は知っている。
可能性がないわけではない。だが、肌からピリピリと感じるこのような禍々しい魔力と殺気が別人だと叶に伝えてくる。
「──氷華睡蓮(ヒョウカスイレン)」
刀身から柄まで、全てが氷で創られた刀がその仮面の男の右手に現れた。
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