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「そっちこそ、いつまでも調子乗ってるんじゃないわよッ!」
黒い魔鎖の中から白い輝きが現れ、氷刀を受け止めた。そこから互いに弾き、仮面の男は後方へと跳んだ。
浴衣の袖から鎖を垂らし、右手には持ち柄は黒く、刃は白い槍が持たれていた。
「私だって鎖だけでやっていけるだなんて思ってないわよ」
──でも、なんで今、私……いつまでもって言ったの?
そう自身に戸惑いながらも槍の矛先を仮面の男に向ける。
仮面の男はやはり笑っていた。
「ハハハハハハッ、やはり涼恭という男はそれほどまでの人物だったか」
仮面の上から顔を押さえ、盛大に笑い続けた。
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