夏と休みと特訓と……

39/81
前へ
/1156ページ
次へ
氷刀が砕け散った。 「な──にぃ……?」 身体が深矢に向かって氷刀を振った形で指一つ動かなくなった。 これは深矢がサンダーと名乗る師から教わった『衝撃の鎚』という技を放ち、成功した証である。 『衝撃の鎚』は敵が近接武器で向かい打った時のみ効果が発生する。 叶と紗耶香がそれぞれ左右へ跳び、剣が煌めく。 「はぁっ!!」 「魔剣─神殺の刹那─」 抜刀による黄色い斬撃と全てを呑む真白い斬撃が仮面の男を襲った。 「っ、あああぁぁぁぁぁっ!!」 咆哮にも似た声と共に仮面の男とその周辺に巨大な雷が落ちた。
/1156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23624人が本棚に入れています
本棚に追加