夏と休みと特訓と……

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落雷の衝撃で叶らは数メートル吹き飛ばされるが、体勢を整えて着地する。 下にあった出店は崩壊し、粉塵が立ち込める。 「ハアァッハァッハッハッハッハッハッ」 その巨煙の中から不気味な笑い声が響く。それは禍々しい地面を揺るがすような雄叫び。 崩れた出店の横に立っていた出店も咆哮に混ぜられた魔力に当てられ、ひしゃげた。 土煙の中で何かが光る。 「あ……」 「がぁっ」 「ぐっ……」 叶の右脇腹、深矢の左腕、紗耶香の右足を土煙の中から飛び出した雷の矢が射た。 飛鳥が粉塵の周囲に何重にも螺旋状に鎖を舞わした。
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