夏と休みと特訓と……

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飛鳥は鎖を引き、粉塵ごと仮面の男を捕える。 「天雷槍」 自身に巻き付こうとした鎖もろとも飛鳥へ投げ飛ばし、雷の槍は飛鳥を貫いた。 「がはっ──」 「神のみぞ許されし罰裁の一撃『天撃の神雷』!!」 実体のある雷の纏った白い槍。刃の部分が長い、どちらかというと薙刀に近い槍。白い電撃が槍を走る。 仮面の男は完全に標的を飛鳥に絞った様子で、それを手に飛鳥へ駆ける。 叶達も動こうとするが、身体の動きが痺れに邪魔され、間に合わない。 「消えろ」 槍を掴んだ左腕を振り下ろす。 ──オルゴールの音が聞こえた。
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