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「てめえは涼恭の……!!」
「黙って静かにしてて!」
深矢の怒鳴り声を一蹴して左手に神経を集中させる。そしてそれを掴み取った。
そして掌中へと収める。
「──掌握完了」
飛鳥はそのアリスの行動に目を惹かれた。いや、目を惹かざるえなかった。
それはまるで──
「『選別の右手』じゃない……」
そう、それは左手で行われたが『選別の右手』に酷似していた。しかも、飛鳥とは比べものにならぬほどに能力に差がある。
おそらく掴んだものは魔法。
飛鳥ではこうも上手くはいかない。下唇を強く噛んだ。
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