虚無

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虚無

掴んだ掌には 何も残ってはいなかった 掴んだと思った やっと、掴んだと思った のに 君は水のように僕の掌からも腕の中からも逃れていく。 逃げないで 逃げないで 僕を独りにしないで そうやって 伸ばした掌の先 掴んだモノは   やはり虚無。
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