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別所の案内でファミレスに着くと、一番奥の隣り合ったテーブルを4つに分けて案内された。
とりあえず、みんながオーダーを済ませると、マネージャーふたりを残して、全員がドリンクバーへと、立ち上がった。
店内は昼食には遅く、まだ夕食には早い時間でもあり、学たちの他には2、3組しか客は居なかった。
料理が来るまでの間は、それぞれのテーブルで雑談をしていた。
学のテーブルには、ショーケンと別所、そして愛美が座っている。
愛美は、当然の如く学の横に陣取っていた。
それを見て、別所が愛美を冷やかす。
「お前、ホンマあからさまやな。
自分ら、付き合ってんの?」
「それそれ!
俺も気になっててん。
実際のところ、どうなん?」
ショーケンが、その話題に食いついてきた。
学は、話が聞こえている筈だが、テーブルに目線を落としたまま無言だった。
学の反応を見てから、愛美が答える。
「全然、付き合ってるとかは、ないよ。
見ての通り、ウチから猛アタック中」
と、舌をチラッと出した。
「そうなんや、学はどうなん?
まんざらでも無いんやろ?」
別所が、学に話を振るが、学は、心此処に在らず、といった風で何のリアクションもしなかった。
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