温度差

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「どうしたん?」    別所が、学の目線を遮る様に手を振った。   「ん!? なに?」    学は、ハッとして目線を別所に変えた。   「ナニちゃうし。  ボーっとしてどうしたん?」   「ああ、ゴメンゴメン。    今日の試合を思い出してたら、自分の悪いところが、出過ぎて落ち込んでた」   「悪いところ?  学、そんなにミスしたっけ?」   「めっちゃ、したで」   「そうやったかなぁ?    シュートもよう入ってたし、パスミスもドリブルをスティールもされて無かったよな?」    と、別所が愛美に同意を求める。   「ターンオーバーは無かったかな。    けど、シュートはちょっと確率悪かったかも。  確か30%割ってたと思う」   「ターンオーバーって何やっけ?」    別所が訊くと、ショーケンがそれに答えた。   「ターンオーバーってのは、シュートをせずに、相手ボールになることや。    さっき、お前がいうたパスミスとか、スティールされたりとか、トラベリングとかのバイオレーションもそやな」    その時、料理が運ばれてきて、会話が一瞬止んだ。
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