第一章

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そんなしょうもないことを考えながら、さっさと制服に着替え俺はリビングに向かった。      リビングのダイニングテーブルの上には、ラップが掛けられた朝ご飯が置いてあった。    そしてその横には一枚のメモ.....      勿論読まずに捨てた。  しろやぎって訳じゃねぇからメモはゴミ箱の中だ。   間違っても俺の腹の中じゃない。      そんな事は置いといて、俺はダイニングテーブルの上のおかずを見てみる。      今日はクロワッサンとコーンスープの様だ。    ・・・・・・朝からコーンスープは微妙だと思う。    俺はアイツの頭を疑った。      アイツとは、  俺の双子の兄で幸(サキ)と言う。    因みに、俺達の両親は現在進行形で出張中だ。    父、祐介はドイツのミュンヘン支社に2年前から出張中だ。    母、麗子はフランスの華のパリに父同様2年前から出張中だ。      そんな訳で両親は此処には、否、寧ろ日本にすらいない。      父さん達は妙に過保護な為、今でも時間が空くと電話が掛かってくる。      とりあえず俺はクロワッサンを口に入れてみた。    サクッ。とした歯ざわりがし、まだ少し温かい事がわかった。  って事は幸が家を出たのはついさっきだった様だ。    
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