第一章

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  幸は俺よりも頭がよかった。 それも目に見えて解る程。      そんな訳だから、周りの反応は俺に対しては冷たかった     口々に聞こえてくる罵倒 「まったく・・・幸君はあんなにできがいいのに・・・どうして双子なのに色君は出来が悪いんだ」   落胆される言葉に俺は耳を塞ぎたくなった。 そんな俺に幸は同情したのか、誰よりも優しく俺に接してくる。       止めてほしい   本当に。   お前がいなければ、俺は出来損ないなんか・・・・・・・・・・      ピンポーン♪   そこまで考えていたら不意に玄関チャイムが鳴り、俺は考えていた思考を一度シャットダウンさせた。     俺は朝食の食器を流しに置き、鞄を持って玄関へ行った。  
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