荒れ果てた荒野にて…

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ここは人界―人間が住む世界。 人界を統治している「レイザレス」の王国軍が、陣形を組んで荒野を進軍している。 そうしてしばらく進軍し、軍がその歩みを止めた。指揮官であろう男がじっと前方を見つめる。 すると、500mくらい前方の大地が不意に、まるでヒビが入ったように歪んだ。そして、その歪みからぞろぞろと醜い姿をしたモノ達が這い出てくるように大量に現れた。 その様子を見た兵士の一人が指揮官に叫んだ。 兵士「指揮官殿!魔物が現れました!その数、およそ一万!」 大声で指揮官に報告する。その声は心なしか震えている。 指揮官「よしっ!全軍に通達!突撃体制に入れ!これより魔物討伐を行う!」 兵士「はっ!了解いたしました。早速準備にかかります!」 敬礼をして走りだす兵士。その間にも魔物の数は膨れ上がり、もはや王国軍とそう変わらない数になっていた。 ――王国軍が陣形を組み終わるとほぼ同時に、魔物の大群が一気に波のように押し寄せてきた。それに対して軍も、陣形を保ったまま突撃する。 指揮官「一気に押し潰せぇっ!」 指揮官の怒声に応えるように、魔物たちとの戦闘が始まった――
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