OPENING-朝日ガ西カラ昇ル-

10/11
前へ
/24ページ
次へ
ぺぺは小さく頷いた。 「そしてその対にあるのが、先程の奴とその仲間の組織…名を…ALICE[アリス]。奴らのシンボルは[天から流れ落ちる魂]を表し、STILLBIRTH[スティルバース]とも呼ばれている」 「ちょ…ちょっと待ってくれよ?」 時兎は整理しきれなくなり、頭を掻いた。 「あんたら[TIME・CROSS]と[ALICE]が対立してるのは解った。つまりその[あるモノ]を争奪しあってるワケだろ?…で?おれは何だ!?」 時兎は自分に指さして言った。 「おれは関係ないだろ!何でアイツはおれを探してた?」 「我が輩は今日、それを伝えるためにここへ来た」 時兎は一瞬息を飲み、ぺぺを見据える。 「少年、君は…T・Cが守り、アリスが求めるあるモノ…[スパークル]である」 「…はぁ…」 理解不能だった。そんなモノ聞いたこともないし、いきなりお前がそれだと言われても、驚きようがなかった。 「まぁ聞け」 それを察して、ぺぺは言った。 「正確には、スパークルとは不死を可能にする希少な物体。それが、少年の体内に存在している」 「…は?全然解んない…それってどういう…」 「ア゙ァーぃよっこらせぃ!」 緊張感のない時成の声が、シリアスを台無しにして聞こえてくる。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加