OPENING-朝日ガ西カラ昇ル-

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現在、14時42分。この時間、誰でも眠いだろ?おれ、十文字時兎[ジュウモンジ・トキト]もその一人。 しかも物理。授業と言うより拷問に近い。 更に、縦列ど真ん中+一番後ろの席で、前は男子バスケ部…先公からは何も見えない。熟睡だよな? 「ゥヴ…」 そして主人公は… ガタッ 「ぅわぁぁぁっ!!」 夢に魘されて飛び起きるという恥ずいベタベタな初登場を飾る。 これがおれ。 「何やってんだ…ヤマダー!!」 …だと思ったか?残念だが、おれはこんなに馬鹿じゃない。 「すんません」 「別に寝てもいいんだよ?困るのはお前自身だ。ただ他人を巻き込むな…」 「そんなコト言ったって先生ぇ、ウルト●マンと東京タワーに取り憑いたザ●ンナーが同時に必殺技出したら…」 「言い訳はいい…」 おれはこの馬鹿の右斜め前で、一番馬鹿の声に驚いてる奴…の、右隣の席だ。 キーンコーンカーンコーン 「じゃあ…今日はここまで」 何が言いたいかというと…要するにおれは、大して目立つこともない一般ピーポーなわけ。 成績もおれ的には普通だし。…若干文系分野は苦手だけど。 話の深さとか、作品の背景とか、そう非現実的なコト考えるの、大嫌いなんだ。
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