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「まぁまぁ時成さん、相手は子供だ。そう向きにならんでも…」
聞き慣れない渋い声が、二人の口論を遮った。声の主はと声を辿り、時兎が見たのは…微笑むウサギの人形。
「しかし、時成さんもお若い。十七足らずの少年と口喧嘩とは。我が輩も見習わねば」
「いやいやそんな(照)」
落ち着け時兎…
ここで驚いたら負けだぞ(←?)
時兎は冷静に状況を把握しようとした。その間も時成とウサギがフレンドリーに会話をしている。
よく考えろ?
ただウサギがじいちゃんの友達で
しゃべっ…しゃ…
「ウサギの人形が人語を巧みに操っているー!!!」
(↑負)
「だから最初からぺぺさんは人形じゃないと言うとろうが!!」
「まぢで動いてしゃべるとは思わねぇよバーカ!!」
再び口論が始まり、ぺぺは外野で見守る。その時、時兎の手に手袋が握られていることに気付き、近づいた。
「少年!その手袋、一体どこで…」
「黙れ寄るな馬鹿寄るな馬鹿寄るな馬鹿この化けウサギぃ!!!」
時兎は腕を振り回して距離をとる。
化け…(切)
「その手袋をどこで手に入れたかと聞いている!!!!」
ぺぺの予想以上の大声に、時兎は一瞬言葉をなくす。
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