みゆ唄い手、26才…

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それから少ししてみゆは手紙を出して遠くの高校へ行ったことをNに伝えた。ポケベルを持つようになってからは「おはよう」とか「頑張れ」を交わしながらその文字にずっと励まされていた。 バレーも終わる3年の春、大好きなバンドのメンバーの一人が他界した。恋やバンドの追っかけに夢と期待を膨らませていたやさきの出来事だった。みゆはすぐバンドを組んだ。好きな髪色に染め、耳に沢山ピアスを開け毎日唄っていた。Nの事はすっかり忘れていた。ふと我に返った時Nとは連絡がとれなくなってた。そして今になり夢に出て来た。無性に逢いたくなって家まで行った。Nの家の駐車場のその先に見えたのはNに背丈の合うキレイな女性。そして一週間後、新聞にNと知らない女性の名前があった…結婚、おめでとう!「時はいつしか残酷で人を変えてしまうこともある。」みゆの好きなバンドの歌詞の一部です。いろんなことがあったけどみゆにはまだもう少し唄っていることが合っている気がするよ。
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