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胸毛を丁寧にカミソリで剃り落とす。
ツヤツヤになった胸板は悪戯書きのキャンバス。
マジックやペンなんて使わない。
一字一句丁寧に。
カミソリで刻み込んでいく。
恨み言や猥褻な言葉を延々と。
書き出すと止まらなくなる。
このキャンバスには手と足は要らないかもしれない。
初めて持つ鉈。
先ずは右肩に振り下ろす。
中の骨が邪魔で、一刀両断って訳にはいかない。
仕方ないよね。
ワタシはプロじゃないんだもん。
額に汗をかきながら、ワタシは両腕と両足を切り落とした。
ほんと最初から最期まで苦労をかけさせるヤツだこと。
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