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夏も終わりを告げようとしている8月下旬 斎藤さんが手掛けた大きなプロジェクトが大成功して あたしはそのお祝いと普段のお礼を兼ねて 斎藤さんを食事に誘った。 「斎藤さん,プロジェクトの成功おめでとうございます」 「ありがとう」 カチン 二人の持っているグラスが近づき音をたてた。 斎藤さんとたくさん話して おいしいフレンチを堪能して 二軒目はとあるホテルにある斎藤さん行きつけのバーに来た。 一軒目のレストランでは仕事の話ししかしなかったが 心の距離が近づいた気がして 酔いがまわった頃,最近気になっていた事を聞く事にした。 「斎藤さん…ずっと気になっていたんですけど彼女さんと何かありました?」 斎藤さんには五年付き合っている彼女がいる。 どんなに忙しくて残業になっても必ず連絡をしていたのを知っている。 あたしは大好きな斎藤さんに愛されている彼女さんが 羨ましかった。
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