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ナナエは、ありがとうと頭を下げて横のテーブルに置いた
病室に差し込む光りがナナエの顔を明るく照らす
きつめの切れ長の目に、それらを美しくふちどるまつげ
まばたきをする動きは、飛び立つ前の蝶のようで見とれてしまう
サダムは、なかなか本題に入れないでいた
向こうは今日初めて話す相手
こっちはどう切り込むかもどかしくて始めの一言が出ないでいる
―酔っ払って記憶がとんだ相手に説明するみたいなかんじでいいんかな―
サダムなりに相手の気持ちを考えて、ようやく話し始めた
、
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