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制裁はあっさり下った
ようやく病院に着いて、彼女の病室を聞き、そちらへ向かう
サダムは病院のにおいが苦手だった
ドキドキしながら病室へ入ると、彼女はいない
代わりに、彼女の母親がいた
まさか…
「ごめんなさい!俺のところから帰る時に事故に遭ったらしくて…本当にすいません!!」
サダムは物凄い勢いで頭を下げた
「ナナエは…?」
少し疲れた様子の母親は、それでも笑って気遣かってくれた
「サダムくん、あの子なら大丈夫よ、今検査に行ってるだけだから、擦り傷がちょっとだけだし。ただちょっと頭を打ったからその検査に行ったところ」
もうすぐ終わるから、かけて待っててあげて、と母親はサダムを椅子へ促した
「ありがとうございます、無事だったんすね…よかった」
安堵の息を漏らし、椅子に座った
母親は、サダムに飲み物を出しながら言った
「サダムくん、昨日ナナエとけんかかなにかした?」
サダムはドキッとして椅子をギシギシ揺らした
「な、なんでですか?ナナエなんか言ってました?」
サダムの慌て様に母親はくすっと笑うと
「やっぱり」
と言った
、
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