00++その者、誕生

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「この石、そしてこの子自体の魔力を封じれば…相互の力が発動せずなんとかなるかと………仮説ですが」 「………なんだと……」 「はい、聖霊の加護を受けられない可能性が」 「なんだって?!それは…!!」 「しかし…そうするしか、他に方法は思い浮かびません」 魔術師が言い終わるよりも早く、ダリアの膝は床に落ちていった。 レイミーに至っては今まだ意識があるのが奇跡な程、驚愕に目を見開いている。 ―霊嗣ぎ<タマツギ>の儀。 それは生まれたばかりの子供に、精霊を宿す儀式。 その儀式には聖霊という、様々なモノを司る守護神を呼ばなければならない。 生まれつき持つ霊力の波動にあった聖霊(親)が自分の精霊(子)を子供に宿し、その子供特有の力に変えていくのだ。 その力が武力であったり、学力であったり、また特殊な能力であったりと…その力で育ち、力を成長させて大人になってから有効に利用する。 その聖霊の加護が受けられない。 即ち… レンジェーナ家は、ここで終わる。 といっても過言ではない。
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