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「この石、そしてこの子自体の魔力を封じれば…相互の力が発動せずなんとかなるかと………仮説ですが」
「………なんだと……」
「はい、聖霊の加護を受けられない可能性が」
「なんだって?!それは…!!」
「しかし…そうするしか、他に方法は思い浮かびません」
魔術師が言い終わるよりも早く、ダリアの膝は床に落ちていった。
レイミーに至っては今まだ意識があるのが奇跡な程、驚愕に目を見開いている。
―霊嗣ぎ<タマツギ>の儀。
それは生まれたばかりの子供に、精霊を宿す儀式。
その儀式には聖霊という、様々なモノを司る守護神を呼ばなければならない。
生まれつき持つ霊力の波動にあった聖霊(親)が自分の精霊(子)を子供に宿し、その子供特有の力に変えていくのだ。
その力が武力であったり、学力であったり、また特殊な能力であったりと…その力で育ち、力を成長させて大人になってから有効に利用する。
その聖霊の加護が受けられない。
即ち…
レンジェーナ家は、ここで終わる。
といっても過言ではない。
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