セイジとイクヤ

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意味のない廊下というのがこの学校にはある。 壁の両サイドに一つも扉がない本当に存在する意味が分からない廊下。 L字になっている角を曲がるとただひたすらその意味のない廊下が20m程続く。 昼休みなんかになると悪ぶった奴らがそこに集う。 だから昼は来ない。 けど日直だったり朝早く来てしまった時はそこへ足を運ぶ。 廊下の一番奥には、これまた意味の分からない窓が存在する。 開かないし太陽の光も差し込まない。 本当に意味のない窓だ。 だからその窓を僕が好きなのも意味が分からない。 2階だから景色が良いわけでもない。 下に広がる風景もただの校舎裏ってだけ。 時々、そこで告白の瞬間というのが見れる。 声は聞こえないから雰囲気での判断だが、そこで告白して成功した人を見たことがない。 きっとそこは風水的に良くない場所なんだろうと一人勝手に想像して鼻を鳴らす。 そんな場所だ。 だからこんな朝早くから先客がいたことに少し驚いた。
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