一つの別れ

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『俺は結婚も十分考えて付き合ってきたつもりだ…鞠子だってそうだろ?』彼、中田淳はイライラした顔で私に言った 『勿論そのつもりよ。今も気持ちは変わってないし…』 『だったら仕事仕事でドタキャンしたり、親父にまみれて接待とかって、俺はもううんざりなんだ』彼はかなり怒っている 『ごめんなさい…でもそれがなかったら仕事もできなくなるし…』 『そんなに仕事が大事か』 『…淳が辞めろって言うなら私…』 『今、鞠子が仕事辞めても俺はもう鞠子には気持ちないよ。結婚もだ!別れよう』 『そんな…急に』 『急じゃない!何度か俺はそんな話し匂わせてきた。鞠子は仕事の事でまともに俺の話しも聞いてなかったんだよ…終わりだ』淳は私を残し、席をたった…彼はコーヒーに口もつけてなかった
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