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だが待てよ?
服だけなら俺が寝ている間にいくらでも仕入れることはできる。制服を着ているからと言って、ここの生徒とは限らない。
『生徒手帳は――』
『持ってます』
言いきる前に少女は生徒手帳を男に突き出してきた。
それには少女の眠たそうな顔写真が貼られていた。
『私はアジェッタ、アジェッタ・ダウクス・フローレン。見てのとおり、ここの学園の生徒です。決して“痴女”ではございません。わかりました?』
アジェッタという少女は男にずいっと顔を近づけ、怒気のこもった瞳で睨みつけた。
『あ~……すまない、俺が悪かった』
男が素直に謝ると、アジェッタは勝ち誇った様にニコッと笑った。
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