第1章~その名はクッキー~

15/61
前へ
/181ページ
次へ
 だが、何をすればいいのか判らない。 アジェッタの相談にのってアドバイスでもしたいところだが、残念ながら俺にも友達が一人もいないので何も言えない。 『う……うぅ』  アジェッタの瞳が涙で潤いはじめた。  まずい、もう爆発寸前だ。 タメが長い分、一度泣き出せば止まらなくなるだろう。  男は頭をフル回転させてあらゆる言葉を考えた。 しかし、男の頭ではアジェッタを鎮めるだけの言葉は思いつかなかった。
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!

169人が本棚に入れています
本棚に追加