第1章~その名はクッキー~

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 俺の職業は何だ?門番だ。 門番なんだから、服の下に軽装とは言え防具くらい身につけているだろ。 『篭手と兜がなかったら即死だったな』  男はバラバラになった防具達を見つめながらそう言った。  篭手は風弾を受けた両手の平の部分だけが無くなっており、服の下の胸当ては真ん中が大きくへこんでいた。 兜なんて地面に激突した時に真っ二つに割れて、そこら辺に転がっている。 『何だ、まだ生きてんのかよ』  いつの間にか男の目の前に、ニールが見下しながら立っていた。  男はニールに気付く前に風弾を撃たれ、10メートルぐらい先に吹っ飛ばされた。 『おら、さっさと立てよ。ラウンド2だ』
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