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そこで初めて、男はニールに対して恐怖を抱いた。
ニールの言葉の一つ一つには、計り知れない殺意が込められていたからだ。
『落ち着いてくれ』
『黙れ!風閃っ!』
ニールの右足の踵に、周りの風が一点に集まっていく。
『喰らいやがれぇ!』
ニールは攻撃の届かない離れた距離から右足を男の方向に突きだした。
『何を――』
男は完全に油断していた。
まさか、10メートルも離れた距離から攻撃が届くとは思わなかったのだ。
『なっ!?』
ニールは右足に纏っていた風を、蹴りだす瞬間に男に飛ばした。
風の魔術の一つ、ソニック・キャノンだ。
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