第1章~その名はクッキー~

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 音速を超えて、轟音と共に空気の塊が男に直撃した。 『ぐぁっ!』  とてつもない速度と威力で飛んできた空気の塊だ。  こんなもの、避けれるわけないだろう。  男は20メートルぐらい遠くに吹っ飛ばされて地面を転がった。  しかも、今の攻撃で防具も完全に壊れてしまった。  もし、また同じ魔術を喰らえば、間違いなく死ぬだろう。 『殺す…殺す…殺す…』  ニールはブツブツと呟きながら、ゆっくりと男に近付いていった。  そして、先程と同じで10メートルぐらいの所で歩みを止めた。  どうやら、この間合いがソニック・キャノンの射程範囲内のようだ。  そんな事は、すぐに理解出来た。  だが、男には一つだけ理解出来ない事がある。
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