第1章~その名はクッキー~

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『一つ…聞いてもいいか?』 『風閃』  返事の代わりに詠唱文が返ってきた。  男は構わず言葉を続ける。 『お前は、アジェッタの何なんだ?』  何故、アジェッタのことになると、あそこまで過敏に反応するのか?  ニールとアジェッタはそれほど深い仲なのか。  それとも、また別の理由があるのか。  男には判らなかったのだ。 『私はねぇ』  ニールは深呼吸をすると、腹の底から声を出した。 『アジェッタちゃんのぉッ!!恋人になる女だぁ~~~~~~~あッ!!!!』  ニールの魂の叫びが、学園中に鳴り響いた。
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