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誰だろう…
私は誰にも会いたくはなかった…
客人が帰るのを静かに待っていた…
ピンポーン………
「ゆうちゃん~~!居るんでしょ?」
泰子だ……
私は、泰子と付き合っていることさえ忘れかけていた……
泰子は、放っておいたら、ずっと玄関先で待っているだろう…
また親父に叱られる…
いつでも泰子の味方…
私は、玄関の鍵を開けに行った…
夕貴「やすこ……」
泰子「ゆうちゃん!ゆうちゃんの好きな、バナナ買ってきたよ!食べて(o^-^o)まずおばちゃんに食べてもらわないとね!」
そういって、仏壇の前に座る…
夕貴「やすこ…。」
私は何故か、急に涙が出て止まらない…
泰子の顔を見たら…急に…
俺は…
この瞬間が怖かった…
泣き崩れるところなど…
誰にも見せたくはなかった…
泰子にでさえも…
泰子「……」
泰子は仏壇の前に座ったまま、こちらに顔を見せようとしない。
泣いてるのだろうか……
私は、大泣きしてしまった。
泰子は母に向かって正座したまま…
泰子は、私が泣いている姿を見ようとも…話しかけようともしなかった…
この時程、泰子に感謝したことはない……
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