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「寒くはない?」
「はい。慣れてきました。それに今朝は冷えたので、たくさん着てきました」
「そう」
私は延々と飽きもせず、雪を眺めたり掴んだりを繰り返していた。
そんなことを続ける内に、ふと1つの疑問が浮かび上がったのだ。
今なら良く考えれば直ぐにわかることだと判断出来たはずなのに、あの時の私は幼く、雪に魅せられ、全然冷静に考えていられなかった。
「ねえ、母様」
「何?」
だから特に疑問も抱かずに、気が付けば問い掛けていた。
「雪の下には何が埋まっているのですか?」
こんなキラキラと白く輝く不思議なものは、一体何を隠しているんだろう。
そんなことを思っての質問だった。
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