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目ざとく、一人歩く少女を遠くから見つけたのだろう。彼らの行動は迅速だった。
気が付けば、少女の周りには十数人の盗賊が、各々の得物を構えていた。
「……何か?」
落ち着いた声で少女は言った。対する盗賊は単刀直入に用件を述べた。
「金目のもん置いてきな」
「……盗賊?」
「見りゃわかるだろう!」
確かに。とてもわかりやすい格好で。
盗賊に脅されたにも関わらず、少女はあまり動揺していない様子だ。一人納得したように頷いた。
「……わかり、ました」
そう言うと、少女は背負っていた鎌を手にした。
「何だぁ?抵抗する気か?」
「……」
少女は不吉の黒い大鎌を構えることで答えた。
「上等だこらぁ!」
盗賊達が一斉に襲いかかって来る。が、少女は全く臆さない。ナイフや短刀で切りかかって来る男達を綺麗にさばく。
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