1433人が本棚に入れています
本棚に追加
第一話 【風に揺れるは桃の花】
一人の英雄がこの地を統一しておよそ400年…。
代を重ねるごとに凡愚の相を増していく帝、それを操る宦官達の腐敗政治、度重なる飢饉…。
民達は疲弊しきっていた…。
‐タク郡、楼桑ビレッジ‐
「ふぁ…今日も暇だな。」
「相変わらずバカだな、テレビを見なかったのか?世間じゃイエローカラーギャングが暴れてるんだぜ。」
門番の見張りをする二人の若者が任務を忘れて談笑する。
「でも、ここは安全だろ?なんてったって玄徳さんがいるからな。…ん?何だあれ?」
遥か地平線に上がる土煙…、何かがこの町に迫っていた。
「おいおい、やべぇぞ、新手か!?」
「お、俺、玄徳さん呼んでくるぜ!」
片方の男が一目散に逃げ出すの見るやいなや、
「ず、ずるいぞ、俺も行く!」
そして、歴史は動きだした。
-近代三国志-
最初のコメントを投稿しよう!