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「え…!?塾やめたの?どうして?
…もしかして私のために?」
塾をやめたと光姫に報告すると、光姫はけっこうオーバーに驚いていた。
「それも理由のひとつだけど、これは俺のためでもあるんだ。
俺が目指す専門学校には、教科の試験がないんだ。
入試に必要ないなら、塾通う意味ない。高校の勉強は、自分でもできるしね。」
「壮介…。」
「勇気のいる決断だったけど、やめたことに、後悔はしてない。
俺、自分の時間が持ちたくなったんだ。
塾通う暇あったら、自分のことに使いたい。そう思っただけだから。」
「そっか…それならいいんだけど。」
光姫は納得したようにそう言って笑った。
「これで光姫といられる時間が増えたね。」
「…うん。」
「光姫、屋上行かない?
外の空気、吸いに行こう。」
「賛成。」
俺と光姫は、こうして一緒にいられる時間が増えていった。
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