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放課後、学校を出ると、校門に彩姫ちゃんがいた。
「彩姫ちゃん…」
「あ、壮介さん!
一緒に、お姉ちゃんのとこ行こうと思って待ってたんです。」
彩姫ちゃんはにこっと笑って言った。
「わざわざありがとう。行こうか?」
「はい!」
こうして俺は、この日、彩姫ちゃんと共に光姫のとこに行くことになった。
「私、そういえば壮介さんの制服姿初めて見ました。
やっぱりかっこいいですね。」
「そうかな?
自分ではもう飽きてきてるんだけどね。」
彩姫ちゃんと話していると、本当に飽きない。
話題を絶やさないのだ。
「あの、変な質問ですけど、姉が亡くなったら、壮介さんはどうするんですか?」
「え?」
突然の質問に、俺は困ってしまった。
今光姫にしてやれることを考えるのに精一杯になり、もし光姫が亡くなったら…?そんなこと、考えても みなかった。
「俺は…光姫が亡くなっても、今まで通りに生きるよ。」
「…そうしてくださいね。
それと、姉のこと忘れないでください。」
「うん…」
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