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やがて目を覚ました光姫は、夜目を閉じるのが怖い、もうすぐ死ぬんだと思うと震えが止まらなくなる、と俺に訴えた。
「壮介と離れたくないって思っちゃう。死にたくないって思っちゃうの。」
「…光姫、やりたいことあるなら言えよ。
俺が出来ることがあるならやるから。光姫が示してくれないと、俺わからないんだよ。」
「壮介は…私と一緒にいて、私を楽しませてくれたらそれでいいの。」
「でも、今の光姫は笑ってない。
笑ってくれないと、俺がいる意味、ないのかって思っちゃうよ。」
光姫は俺の言葉にショックを受けたみたいだった。
「壮介…。」
「俺、光姫には笑っていて欲しい。」
俺の言葉に、光姫は我に返ったように少し笑顔をみせた。
「壮介…ごめんね」
「俺は、光姫が笑っていてくれたらそれでいいから。
それ以上望まないから。」
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