さよなら

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それからしばらくして、彩姫ちゃんから連絡が入った。光姫が風邪から肺炎を起こし、集中治療のため、特別病室に入ってしまったというものだった。 昨日までは元気だったのに、と思わずにはいられなかった。 光姫とは、感染の問題があるために、マスクと手指の消毒をしなければ会えなくなったらしい。 俺はそれでもいい、と思い、授業終りにすぐ病院に向かった。 「あ、壮介さん!」 「彩姫ちゃん」 病院の入り口で彩姫ちゃんが待っていた。 彩姫ちゃんは連絡を受けてすぐ学校を早退したらしい。 「そろそろ来ると思って待ってたんです。姉のところに案内します。」 「ありがとう。光姫、どう?」 「相変わらずです。咳止まんないし、呼吸困難になったりするから…。まだぜーぜーいってると思います。」 「そう…。彩姫ちゃんも大変だったね。」 「あ、はい。ある程度覚悟はしてましたけど、あまりに突然でびっくりしちゃいました。」 彩姫ちゃんはそう言ってうつ向いた。 やっぱりショックなんだろう。 たったひとりの姉を失うことになるかもしれないのだから。
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