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憲哉に紹介され、俺は哉依子さんと少し会話をした。
哉依子さんはとても優しい人だった。
話してる感じでは、病気を患っているとは思えないくらい元気だった。
「壮介君て、将来就きたい職業あるの?」
「え、特にはまだ考えてないですけど。」
「あら、そうなの?
でも、壮介君頭いいんだから、きっといい職業に就けると思うわ。」
哉依子さんはいろんなことを聞きたがった。
いつの間にか憲哉より俺の方が喋っていた。
「ごめんな。
お袋、なんだかお前に興味持っちゃったみたいだな。」
病室を去る俺に、憲哉が申し訳なさそうに言った。
「いや、いいよ。俺も楽しかったし。また個人的に寄ってみる。」
「ありがとな。
お袋も、またお前に来てもらったら喜ぶと思うよ。」
「あぁ。じゃあな。」
俺はそう言って哉依子さんの病室を後にした。
事件は、この後に起こったんだ。
そして、彼女と出会うことになる。
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